夢と恋と王子様
一人考え込むとき
常に頭の中に浮かぶ
「逢いたいな、先輩」
気付けば私は居心地の良さを感じて
しばらくその場で
眠ってしまっていた。
「恵梨」
ハッとして身体を起こし
隣を見てみると
まさかの
まさかの
藤岡先輩が座って
ニコニコとこちらを見ていた。
「え!?な、なんで?」
「なにが?」
「えっ、だから…えっと…
なんでっ!?」
また、あの時みたいに
幼く笑う先輩に見惚れてしまった。
あぁやっぱり
好きだな、なんて。
「帰ろうとしたら
窓から顔出してるの
見えたから。」
もし
先輩と同じ学年だったら
こうして隣の席で授業を受けて
他愛もない話をして
当たり前の様な事が
できたのかな。