青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
「欝になる。なんだよもう」
早く朝になることを願いつつ俺は、ベッドから下りて弟の部屋に足を運ぶことにした。
なんとなく一人になりたくなかったんだ。誰かと喋りたい気分。
「浩介」
弟の部屋の襖を開けて中を覗き込むと、暇そうに机上で漫画を読んでいる弟を見つけた。
シズがいなくなってから、何かと暇そうにしている弟は俺の登場に「あ。兄ちゃん!」目を輝かせてこっちを見てくる。
まさしく遊んで構ってモードだ。
こういう時、懐っこい弟の存在は本当に有難い。
「兄ちゃんとゲームしないか? なんか暇でさ。お前のしたいゲームさせてやるよ」
「ほんと?! じゃあ兄ちゃんの部屋に行く!」
漫画を放り出して、駆け寄ってくる浩介は「あ。そうだ」今度一緒にレンタル屋に行って欲しいとせがんで来た。
「僕、観たいアニメがあるんだ。お母さんは連れてってくれないし、兄ちゃん一緒に来て。会員カード持ってるでしょ?」
「しょーがないな。俺が金出してやるから好きなの借りていいよ。アダルトだけは駄目だけどな。浩介はまだお子様なんだから」
「借りないし!」エロ兄ちゃんと声音を張ってくる浩介だったけど、すぐ満面の笑みを浮かべて約束だと見上げてくる。
はいはい、お約束しますよ。
俺はちゃーんと約束を守る男だからな。
時々破るかもしれないけど。
バタバタと廊下を走って俺の部屋に飛び込む浩介に微苦笑を零し、俺は後に続いた。
浩介のおかげで、暫くの間はメールのことを忘れることができた。