青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―


「不味いよこれ。傍から見たら迷惑メール同然だから、何も知らない人が受け取れば、メールごとヒントも消される可能性がある。
相手はすっごいヤラしい策士だよ。

タイムリミットが一時間なんて無茶苦茶だ。

ッ……リーダー、すぐに浅倉に電話して応援を寄越してもらって。

僕は五木に連絡する。
きっとこの繋がりはケイの携帯のアドレス帳から抜き取ったものだ。彼の友達に連絡してもらえるよう頼むから」


「ああ。分かった。あと…、ケイの繋がりといえば山田だな。あいつがたむろ場にいるかどうか」


「山田さんには私が連絡します」


ココロの申し出にメアドを知っているのかとヨウは目を丸くする。

首を横に振るココロは、彼との繋がりはないと眉を下げるものの、チームメートの帆奈美のメアドと番号は知っているとのこと。

だから彼女に連絡してみると告げてきた。

「分かった。頼む」

山田のことはココロに任せ、ヨウは情報通の弥生にケイに関する情報を仕入れてくるよう指示。

他の者も弥生の手伝いをするよう命令し、自分は浅倉チームに連絡を取ると行動を起こした。

きっとケイは浅倉チームとも繋がりを持っている筈。 


(頼む。間に合ってくれよっ、間に合ってくれよ!)

 
縋る気持ちでヨウは浅倉に連絡を入れる。

何度目かのコールで浅倉が出てくれたため、早口で状況と手を貸して欲しい旨を伝えた。

途中支離滅裂になってしまうのは、自分が究極に焦っているせいだろう。

浅倉も二度ほど話の意味を尋ねてきたほどだ。


事を知った浅倉は電話を切らずヒントとなりそうなメールが来ていないかどうか、仲間内に尋ねてくれる。

すると機具越しに、『代わって下さい』との声。出たのは蓮だ。


『荒川さん。俺の携帯に“北西側”と記された迷惑メールが届いています。多分これは貴方のいうヒントじゃないかと。他にヒントは?』

「五丁目だ。北西側と五丁目、それが掴んでいるヒントだ」

『分かりました。五丁目と北西側を頼りに、こっちはこっちで捜してみます。ヒントが分かり次第、和彦さんに連絡を』

「悪い、頼んだ」


相手に詫びを入れ、ヨウは電話を切ると地図帳を開いて必死に目処をつけているキヨタに歩んだ。

「分かるか?」問い掛けに、「漠然とし過ぎていますっス」もっとヒントがなければ目星も付けられない、ただでさえ自分の土地勘は舎兄の知識を受け継いだだけのもの。

まだまだ未熟ゆえ役立てるとは思えない。


だがキヨタは携帯と見比べながら、必死に情報を得ようとしている。

場所特定に努めてくれていた。

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