青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―
おばか!
言葉のあやだから、今の!
「キヨタ!」電話の邪魔をしちゃ駄目だろ! 状況を見かねたモトがべりっとキヨタを剥がして向こうに連れてってくれる。
うわあんっと嘆いているキヨタに溜息をつき、「すんません」今のは放送事故として処理しておいて欲しいと頼む。
機具の向こうで鼻を鳴らしてくる日賀野は、お遊びは此処までにして話を聞こうかと応じてくれた。俺は端的に用件を告げる。情報交換をしたい、と。
「此方で“不良狩り”のちょっとした情報を掴みました。これは其方のチームにも関係することです。日賀野さん、荒川チームは情報共有を申し出たい」
『なるほどな。ということは貴様等は多くの情報を欲していると仮定できる。俺達と同じってことか? だがプレインボーイ、こっちの情報が安価なもの。もしくは皆無だという可能性もあるが?』
「その時は前払い後払いでいきましょう」
『ほぉ? 情報を得るだけ得てこっちが切っちまう可能性もあるぞ?』
「貴方はそういう人じゃないでしょ。健太から聞きました。以前、俺に作った借りを返してくれたそうですね? ご厚意、感謝しています」
健太から聞いた。
仇討ち戦時に、健太の申し出によって日賀野が率先して動いてくれたことは。
あれは以前、俺が日賀野チームに手を貸した日賀野なりの借り返しだ。いじめっ子のジャイアンでも人情はある。
だからチームに慕われているし、健太もついて行く不良だと俺は知っている。
日賀野が簡単に約束を履き違えるような真似をすると思えない。
第一にチームの利害を考えている日賀野だ。
どんなに卑怯でも俺達との情報共有は利得になると思うんだけど。
俺の返答を聞いた日賀野は大笑いしてきた。
なして笑われるんだよ…、俺、変なこと言ったか?
『オーケーオーケー。その交渉に乗ってやる。どうせ情報は欲しかったんだしな』
んでもって、あっさり交渉に乗ってくれたという。
わっかんねぇな日賀野の思考、ちっとも読めないんだけど!
なんであっさりOKしてくれたし? なんで俺は笑われたし?!
……まあいいや。
交渉に持ち込めたんだし、やることはやらないとな。俺は仲間に視線を送る。