青騒のフォトグラフ Vol.2 ―夜嵐の不良狩り―


リーダーに視線を返されたから、先に俺達の持つ情報を共有することにした。

倉庫を見つけた経緯。
その倉庫を利用していた里見達のこと。監視役がいることを。

『監視ねぇ…』

名前は? 問い掛けに、

「遺憾なことに性別とあだ名しか分かりません」

日賀野達を監視しているのはギャル系口調の女。あだ名は“エリマ”。


ついでに矢島のことも教えておく。

長い唸り声を上げた日賀野は、『エリマか』俺等を監視している輩がいるなんざいい度胸だと舌を鳴らした。


『プレインボーイ。貴様は確か監禁されていたって言っていたな。その女はいたか?』

「いえ。監禁時にいた面子は全員男でしたので。ただ里見達の正式な仲間であるような気はしました。まずは同学年を睨むべきだと思います。此方も同学年に監視役がいましたから」

『同学年の方が何かと動きを読みやすいだろうからな。倉庫の件はあまり重視しない方がいいかもしれねぇ』


「何故です?」俺の質問に、


『貴様等が侵入したんだろ?』


しかも誰かに閉じ込められた。

犯人が特定できていないにせよ、遅かれ早かれ侵入した痕跡くれぇには気付くはずだ。

奴等は聡い。
俺も認める狡さと洞察力を持っている。

奴等が気付かないとは思えねぇんだよ。
寧ろ何かを誘う罠、という可能性もある。


せいぜい気を配っておくことだな。


『こっちも二つほど情報を握っている。ひとつは里見って野郎と繋がっている不良チームの一つを特定することができた。
その不良チームの名前は荒川も聞けば知っていると思う。“志賀 宗次(しが そうじ)”ってあいつに言ってみろ』


言葉通り俺はヨウに視線を流し、「志賀宗次を知ってるか?」と聞いてみた。

「志賀宗次?!」

あいつが関わっているのかよ、頓狂な声を上げるヨウはしかめっ面を作る。

どこぞのどなた?

首を傾げる俺に、「アンタ」本当に不良事情を何も知らないんだな、とモトに呆れられた。

志賀宗次は有名な不良じゃないかと言われてしまうけど、知らないもんは知らないぞ。

疑問符を浮かべているとタコ沢が腕を組みながら口を開いた。


「簡単に言えば、日賀野チームとやりあった不良チームの頭だな。志賀宗次は荒川庸一ほどではなかったが、日賀野大和と長期的にやりあった不良なんだぜゴラァ」
 
 
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