一途に IYOU〜背伸びのキス〜


後ろからツッコミが入って振り向くと、櫻井の姿があった。

少し怒ってるような顔して、さらには腕組みまでした櫻井が、あたしとみっちゃんを見下ろす。


「俺のせいみたいになってんじゃん。
やめろよな、変に悪ノリしてそんな話題膨らますの」
「誰も本気で思ってるわけじゃないって。
ただの暇つぶしで話してただけじゃん。
大体、呪いだとか魔法だとか、あるわけないし」
「……だったらその暇つぶしに俺の名前を出すなよ。
今のほっとけば絶対に俺のせいってなってたじゃん。危ねーな」
「だってそういうキャラじゃん。暇つぶしには丁度いいんだもん。櫻井って」
「そんなキャラじゃねーよ!」


みっちゃんと櫻井のじゃれ合いを横目で見ながら、軽いため息をつく。


目の前で行われてるバレーの試合。

その隣のコートでは、男子がバスケの試合をしてる。







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