一途に IYOU〜背伸びのキス〜


じっと、ひとりひとりの顔を見てみるけど……。

やっぱり、誰ひとりとしてあたしの中には入り込んでこなかった。


クラスの男子、学年の男子、学校中の男子。
ついでに教師陣も。

テレビの中の芸能人でさえ、椋ちゃんと比べ物にならなくて。


そんなのが七年間も続いてるんだから、みっちゃんが“呪い”なんて言いたくなるのも無理はないのかもしれない。

七年は、長いし。

出会ってからはちょうど10年かー。
10年……あ。


「椋ちゃんももうすぐ誕生日だ」
「いくつになるの?」
「27」


まだ何か言ってる櫻井を無視して聞くみっちゃん。

答えると、みっちゃんに無視された櫻井があからさまに顔をしかめた。








< 23 / 342 >

この作品をシェア

pagetop