一途に IYOU〜背伸びのキス〜


「はい、完成」


ちぎったサニーレタスの上に、紫キャベツと三つ葉、玉ねぎ、ツナを和えたものを乗せて、最後にスライスしたトマトを添える。

それから、オリーブオイルと酢、塩コショウで作ったシンプルなドレッシングをかけて、完成~と呟いたのだけど。

先生が何も言わないからどうしたんだろうと見上げると、腕組みをした先生がこっちを見ていた。


「なに、もう。今日ずっと眉間にシワ寄ってる」
「それはおまえだろ。
……椋ちゃん椋ちゃん言うけど、どこがそんないいんだよ。理解不明」
「椋ちゃんのよさを分からない方が理解不明。
それに、椋ちゃんのカッコいいところは私だけが分かってればそれでいいの。他の女になんか絶対分からせたくないし」
「すげー独占欲。そんな縛ってると椋ちゃんが逃げ出すんじゃねーの」
「10年近く追いかけてきて今更でしょ。
椋ちゃんはとっくの昔にあたしの独占欲の異常さには気づいてるもん」


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