一途に IYOU〜背伸びのキス〜
「これなんだけどな」
そう言って、スってテーブルに出されたのは……白い厚紙だった。
見開きになってるっぽいけど、表紙は白いだけで何も書いてない。
……なんか、こういうの見た事あるけど。
ドラマとかで。
いつまでもお嫁にいかない娘に、両親が、みたいな。
でも、17のあたし相手にまさかね。
そう思いながら手に取って開いてみて……パパを睨む。
「なにこれ」
「なかなかいい男だろう。パパの取引先の……」
「しない」
お見合い写真らしきモノを、よく見ないうちにパタンって閉じてパパにつき返す。
パパは苦笑いしながらそれを受け取って、聞きたくもない説明を続ける。