一途に IYOU〜背伸びのキス〜
一人娘だからか、普段からパパはあたしに甘い。
だから、“あたしのためを思う”パパからは、今まで色んな提案があった。
バイオリンを習ってみないかだとか。
高校はどこがいいんじゃないかとか。
登下校は車で送り迎えした方がいいんじゃないかとか。
多分、周りから見たら過保護状態。
ママも、本人のあたしでさえそう思ってるんだから、確実にそうだと思う。
「なに?」
今度はなに。
そんな意味で聞きながら、パパの向かいに座る。
過保護だから色々言ってはくるけど。
あくまでもあたしの意見を尊重してくれるから、無理強いをされた事はない。
だから、少し面倒くさいなーと思いながらも、こうやって聞いてあげられてるんだけど。