甘い声はアブナイシビレ
龍一さんのマンションが見え始めて、思わず歩くペースが遅くなる。
バッタリ会うのは避けたいけれど、遠くからでも龍一さんを見られたら、すごく嬉しい。
龍一さんの部屋がある3階を見て、通り過ぎようとしたら、
「誰かのマンションなの?」
明らかにからかった口調をして、悠斗が私の顔を覗き見る。
「ふ~ん、ねーちゃんがねー」笑いを含ませながら、先に歩いて行く。
「違うから! 誰かのマンションってわけじゃないから!」早足で追いついて、
「私をからかうなんて、10年早い!」
セットしてある茶色の髪の毛を、グシャグシャにしてやった。
「アーー! チッ、マジウゼー!」
右手で持っていた参考書を、左手に持ち替えて、イラつきながら髪を整え出した。
まさか、龍一さんと悠斗が面識あるなんて、その時は思ってもみなかった…。
バッタリ会うのは避けたいけれど、遠くからでも龍一さんを見られたら、すごく嬉しい。
龍一さんの部屋がある3階を見て、通り過ぎようとしたら、
「誰かのマンションなの?」
明らかにからかった口調をして、悠斗が私の顔を覗き見る。
「ふ~ん、ねーちゃんがねー」笑いを含ませながら、先に歩いて行く。
「違うから! 誰かのマンションってわけじゃないから!」早足で追いついて、
「私をからかうなんて、10年早い!」
セットしてある茶色の髪の毛を、グシャグシャにしてやった。
「アーー! チッ、マジウゼー!」
右手で持っていた参考書を、左手に持ち替えて、イラつきながら髪を整え出した。
まさか、龍一さんと悠斗が面識あるなんて、その時は思ってもみなかった…。