硝子の破片
周囲の男は例外なく、彼女に夢中になった。


やれ携帯写メを撮ってこい、メールアドレスを教えろ、そんなオファーが引っ切りなしに、正樹の元に飛び込んで来るようになった。


当時、菜々子のハートを射止めようと奔走する男共を尻目に、彼女の幼馴染みであり、隣の家に住んでいる自分は特権階級の貴族だと、思い込んでいた節がある。


貴族の役割は王女の護衛だ。


騎士を気取った正樹は菜々子に忍び寄る魔の手を根気よく切り倒し、彼女の前では紳士的に振る舞った。


だがいつまでもそんな態度を貫くつもりはなかった。


常に頭の中は彼女の裸でいっぱいだった。


正樹はマスターベーションをする度に、彼女の顔を精/液で汚しりした。


妄想の菜々子はしおらしく、時に淫乱で、泣き叫んだり、自分の乳房をいじりながら正樹の性/器をくわえてみたりする。


そんな想像だけでは限界に差し掛かった頃、事件は起きた。
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