忘れたくない



9月8日午前6時30分
両親の話し声が聞こえて来た。
そこで私が聞いたのは
「お父さんもうアカンかったみたい…」
父もびっくりしていたが、私はもってびっくりした。


余命半年と言っていた日から約2ヶ月経った
9月8日午前6時20分
私の大好きな祖父永眠。
享年79歳。


我に返った私は母に「どうゆうことなん?」と聞いた。
母は泣きそうな顔で「おじいちゃん死んでもた」と言った。
妹もいたが何も分かっていないのかけろっとしていた。


その日初めて母の悲し涙を見た。
私も泣いてしまった。
けど、私が母を支えないといけないと思ったからすぐに泣き止んだ。


母は「まだ何も決まってないからとりあえず今日は学校行っておいで」
と辛いはずなのに笑顔で送り出してくれた。
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