文系男子のその後。
短く息を吐いて、背筋を伸ばした。
目の前の男が、瞼を閉じる。
俺を突き動かすのは、衝動しか無くて、ゆっくりと抜刀して、鞘を下に落とすと、上段に構えた。
「……何処をやれば良い」
「好きな様に斬れ」
「父親の何処を斬った」
「……上手く斬るのは難しいと言ったろう」
「お前、」
「背中から一突き、その後首の動脈を切って介錯した」
「もういい」
「お前は、」
「うっせえ黙れ!」
金属の擦れる音がした。
刃が太陽の光を照り返し、木の床に反射する。
目を瞑っていた加藤が、ゆっくりと目を開き、俺を見上げる。
「俺、なんだかんだで父親の事、好きらしいな」
自虐に近い言葉が口をついて出て、俺は嘲笑う。
「……あの人は、皆に好かれてたさ」
遠くを見つめる加藤も、優しげに笑う。
俺が握りを直すと、加藤はまた目を瞑って、口を閉じた。
「だめ!!」