いとしのポテトボーイ
わたしは入るのをやめて、看板の後ろに身を隠した。

「納得の行くように説明しろよ」

雪沢クンの言い方、怖い。

安土クンの返事が聞こえて来ない。

「何のつもりで宮下やったんだよッ」

雪沢クンの怒鳴り声。

それに続いてバンと言う大きな音。

テーブルでも叩いたような音。

「拓也、落ち着け」

先輩の声だ。

「先輩は口出さないで下さい。俺、安土にちゃんとケジメつけさせますから」
 
ケジメ? 

なんだかヤクザみたいな言葉。

雪沢クン、落ち着いて。

クラスのみんなは雪沢クンのことを信じているんだからね。
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