必死こいて桜姫やってやんよ!








「早く寝ろよ」




……アンタ何がしたいねん。



自己中すぎだろ。



動かないあたしを強引に引っ張って毛布の中に引き込む。



目の前には花のような匂いと暖かい温もり。


背中には筋肉質の腕。




「俺が預かったっつったろ」


「“俺が”とは言ってなかったよ」


「今言った」




…そうですか。




「俺んとこギューしてくんねぇの?」


「…して欲しかったの?」


「ん…」




あらやだ可愛い。



もしかしてそれで不機嫌だったのかな。




「したら俺もしてやる」




それは別に求めてない。


っていうか何その上から目線。







< 67 / 297 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop