あの日の僕は。



「じゃぁ、また交換するか」



早くしないともしかしたら誰かがトイレとか言って廊下に来るかもしれない。



「その前に!」



海里がてのひらを前に出し、ストップした。


「何?」


「あのさ」


「うん」


「……えっとぉ……」


「何かあるんだったら早く言いなよ」


こうしてる間にも時間は経ってるんだよ。









そして海里が言った言葉は。
















「……今日の修学旅行で、元に戻ろうぜ」












人生交換の終わりだった。













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