If〜桜龍の彼等〜【完】

｢そんなに意外？｣

｢ん〜…だって彼女がいるそぶりなかったし…。

最近は毎日倉庫にもいるし…｣

｢彼女っていっても親が決めた婚約者だから｣

｢好きじゃないの？｣

｢好きだよ。

俺はずっと好きだったから。

だけど相手は俺に気持ちどころか興味もないだろうし、親が決めたから仕方なくって感じなんだ。

だからデートもほとんどしないんだよ。

いつかは結婚するけど、それまではお互い自由に過ごそうって｣

｢彼女がそう言ったの？｣

｢うん｣

｢でもマサタカは好きなんだよね？寂しくないの？｣