不器用な愛を。【短】


「………わかった」


そう言った聖斗にもう一度掌を握り締めて

もう片方の手で精一杯手を振る。


「ばいばい。 ありがと」


まるで
最後の別れみたいかな




ごめんね

聖斗に頼りっぱなしで


ごめん

海を傷つけられない
傷つきたくなかった弱い私で。



せめて
笑顔で背を向けるから。


めんどくさい女だったとは
思わないでほしいなぁ




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