14日の憂鬱
その女の子は先に立ち去り、必然的に奈津子ちゃんとサトケンが残される。




サトケンは、殴られたショックなのか何も言えないままだった。




「…奈津子…」


「…バカ!あんたなんてもう知らないっ」





サトケンの呼びかけと共に、奈津子ちゃんは走り出してしまった。







「……ちょっとサトケンっ!あんた何やってんの?なっちゃんのこと追いかけなよっ」



私はたまらずサトケンの背中を叩いた。





「なっちゃん泣いてたよっ!あんた、責任とって追いかけなよっ」



その言葉に、サトケンはすぐさま走り出し、奈津子ちゃんの後を追った。







奈津子ちゃん、もしかしてずっと友達の応援してたのかな。




自分の気持ちひた隠して…。




ホントにバカだね、サトケン。






分かるよ、あんたは言いふらすつもりで言ったんじゃないよね。





ホントにただ嬉しくて、朝のこともあったから私たちに言いにきたんでしょ?





でも…自分の気持ちに、気づきなよ。





必死で後を追う姿は、もう。




奈津子ちゃんのことだけ考えてるって証拠なんだから。

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