14日の憂鬱
「美奈~っ!!」



大仰に手を振る加奈子の横には…




「美奈! 良かったねっ!」


「加奈子こそ…!告白成功したんだぁ?!」




横には、加奈子が一年間思い続けた野球部の久保先輩。


少し照れた表情で、加奈子のすぐ側で私たちのはしゃぎっぷりを見ている。





「先輩っ!加奈子のことよろしくお願いしますっ」


「……おう」




私がまるで、加奈子の保護者のように挨拶すると、先輩はまた照れた様子でだけどしっかりとした声で、そう返事をした。





「じゃーっ!また夜電話するねぇ~!」





加奈子の声を背中に聞きながら、私と永井は再び歩き出した。


もちろん手をつなぎながら。







雪がちらつく2月14日。


朝とは全く違う気分。



憂鬱だったはずの今日一日。





でも、横には憧れていた永井がいる。




永井が私のこと「美奈」って呼ぶの。





自分の名前がこんなにいとおしく感じる日が来るなんて。



自分の気持ちに素直になれてよかったよ。





加奈子のおかげだね。ありがとう。






まだまだ永井のこと、知らないけど…。




これからいっぱい、教えてね。






たくさんチューしちゃったけど…しかもディープなやつまで。



何か、段階変じゃない?






とりあえず。









まずは、名前を「浩輔」と呼んでみることにしましょーか。
< 52 / 52 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop