俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
そんな俺の言葉に…


俺の胸の中で、加奈子ちゃんが小さく震えた。


「ヒロキくん…ズルい」


「………」


「私だって…5日間寂しかったよ…」


加奈子ちゃんは泣き出した。


「そんなに想ってくれてるならなんで…他の子にキスしちゃうのぉ…っ」


「…ごめん」


「会いに来てくれて嬉しかったのに…ひっく…別れたとか言うし」


「だって…俺なんかが…加奈子ちゃんの彼氏でいる資格なんてないと思ったから…」


「うぅ~…ばか~」


俺をギュッと抱きしめ返してくれる加奈子ちゃん。


「ヒロキくん…前にプールで私に言ってくれた言葉覚えてる?」


「…え……?」


「私もヒロキくんがいなきゃ、死んじゃうの」


「………っ」


加奈子ちゃんの言葉に


気が付くと俺もまた泣いてしまっていた。




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