俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
加奈子…なんて優しいんだ。


俺は軽く汗をぬぐう。


「ありがと~♪」


《見られちゃマズイものだけは処分しといてよ》


「あ―…エロい本とか?」


《ばかっ!///》


「あはは」


てか…


隠すんじゃなくて処分しなきゃ駄目なの?(笑)



そんなやり取りを終え、俺たちは電話を切った。



部屋の掃除だけはだいたい終え汗だくになった俺はシャワーに向かった。


途中、リビングでTVを観ている親父の背中に声をかける。


「あのさ、明日の晩飯は俺が用意すっから」


俺の声にソファー越しに親父が振り返った。


「そうか?珍しいな。助かる」


親父は俺に笑顔を見せるとまたTVに向き合った。




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