俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
そんな理不尽なことを思いつつ春馬の家に向かい歩きだす俺たち。



歩くうちに自然と二組に別れていく。


俺と加奈子ちゃん。
その後方に春馬と愛子ちゃん。


正直、二人が後方で良かった。


まだ二人のラブラブを見るのはさすがにキツいっつーか。


だけど

歩きながら俺の神経は常に背中にあるような気がした。


女々しい自分にイライラする。



「ヒロキくん昨日のTV見た?」


そんな俺に気付いているのかいないのか


さりげなく話題をふってくれる加奈子ちゃん。


加奈子ちゃんの笑顔を見ると、俺の心は自然に穏やかになり救われたような気がした。


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