俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
店を出ると俺はなんだか楽しくなっていた。


「加奈子ちゃん、まだ時間あんの?」


「ん?あるよ?」


「じゃあ腹ごなしにちょっとバスケしねぇ?」


普段なら女の子相手にバスケとか面倒なだけだし誘わないけど。


加奈子ちゃんには春馬とやるように、普通に誘っている俺がいた。


「バスケ?いいねぇ♪だけど私制服なんだけど…」


「んじゃ俺の服貸してあげるよ」


「え?」


「リングがある公園のすぐ近くに俺んちあんだ。ついでにボールもうちだし」


「あ、そうなの?じゃあ…」


加奈子ちゃんは少し頬を赤くしながら頷いた。












大してでかくもないマンションの3階。


ガチャガチャと玄関の鍵を開けると


俺は玄関に脱ぎ散らかしっぱなしの靴を足で横に追いやった。


いかにも男二人暮らしって感じの汚い玄関に散らかった廊下。


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