俺はお前だけの王子さま~ヒロキと加奈子~
スゲーやばい

めっちゃ楽しい。


俺は流れに身を任せながら加奈子ちゃんごと浮き輪を引っ張る。


スピードがあがる浮き輪に加奈子ちゃんも楽しそうだ。


「俺も浮き輪に入ろうかな~」


もちろん一人用の浮き輪にそんなスペースはないけど。


俺は意地悪するように浮き輪に腕をかけると体重を乗せた。


「わ~やだよ~!やめてよぉ」


ひっくり返りそうな浮き輪に、笑いながら叫ぶ加奈子ちゃん。


「あ、あぶね!」


「きゃっ…」


体重をかけすぎて、マジで転覆しかける浮き輪。


大きくこちらに傾くと
俺と加奈子ちゃんの距離もグッと近付いた。


落ちそうになった加奈子ちゃんが不可抗力で俺の首にしがみついた。


「……!」


冷たくて柔らかな肌の感触に、鼓動が一気に速くなる。


「あ…!ごめ///」


加奈子ちゃんが慌てるように体を離した。


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