ONLOOKER Ⅱ


「それにしても、サトちゃんまで猫被ってたとはなー……」


そんなことにも気付かなかったのか。

単に鈍いのではないだろう、こいつは。
他人のことに興味がないのだ。


(……排他的なんだか、)


いや──きっと、本当はそうでもない。

良い意味で他人と距離を取る人間もいるが、彼女の場合は、良い意味で他人に無関心なのだ。
いわゆる、来る者拒まず去る者追わず、というやつだ。

自分はその、どちらでもない。


「あれですかね、類は友を呼ぶ。夏生先輩がそんなだから」


悪い意味で排他的で、悪い意味で他人に関心などない。
来る者には拒絶を向けるし、去る者には失望する。

夏生は、あまり考えずに、答えた。


「……あんたもね。」


ただ、そんな中にも捨て身で飛び込んで来る物好きも、ある程度はいるのだと、今は知っている。


「夏生ーぃ、帰るぞーぃ」
「直ちゃんもー、迷子になっちゃうにょろよー!」


そう考えて彼は、人混みではた迷惑なほど自分たちを呼ぶ、物好きな金髪と変人たちを、一瞥した。

< 160 / 160 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:4

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

人生の楽しい終わらせ方

総文字数/88,831

その他166ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「いいよ。サエキさんの人生の終わらせ方、俺が一緒に探してあげる」 小さな山の麓の、小さな港町。 風の吹かない場所のない、暗い海を臨む町。 そんな町ではじまったのは、なんとも後ろ向きな探し物だった。 ※以前野いちごで書いた話に手を加えたものです。登場人物、ストーリーは同じですが、ほぼ別の物語になっています※
ONLOOKER Ⅴ

総文字数/44,963

青春・友情71ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
名門・私立悠綺高等学校に入学した、 特待生の西林寺直姫。 特待制度の条件として入った生徒会は、 学園のトップ集団、あまりにも濃すぎる 個性派の集まりだった。 直姫の秘密までバレてしまって おまけに生徒会のもう一つの顔は 学園内のトラブルシューター!? 聖と恋宵が少しだけ秘密に迫ったり 准乃介そっくりな少年が表れたり 前代未聞のものぐさ男装ヒロインが 嫌々ながら活躍する 学園青春ヒューマンストーリー なんだかんだと続いて第五弾! (※表紙なのでノリとテンションは 結構誇張してあります)
雑記 オブ 鳴瀬さん

総文字数/5,256

その他27ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
作品紹介・人物設定 などなど でっす 色んなジャンル書いてますんで、 何から読むか迷った時にご覧ください 公開 2011/4/28~

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop