不良君の秘め事
「さ…佐伯君!一緒…一緒です!!私もクラスにいずらくって…ほら、みんななんかグループ作って食べてるじゃないですかその中で一人で食べるなんて.悲しいじゃないですか.痛いじゃないですか!ね.佐伯君」

…いやさっき前ページの最後の方にもっと痛いこと言ってたじゃあねぇかお前!

「いや.んな事誰も聞いてねぇし。勝手に話してんじゃねぇよ。てか一緒にすんな眼鏡」

「そそそんなこと言わないで下さいよ!私と同じ考えを持ってくれる人がいてくれて凄く嬉しいんですから!」

…なんで私の理解者です。あなた!みてぇな顔してんだよお前!
だから一緒にすんなよ眼鏡。

…でも、しかし…本当に嬉しそうな顔してんな。


キーンコーンカンコーン♪

もうそんな時間か
「え.もうこんな時間ですか!教室に戻って授業の準備しないと!」

…フッ…どんだけ真面目だよ.

「佐伯君。でわ先にもどります!また話しましょうね!!」

そう言って眼鏡はもうダッシュで屋上から出て行った。
そして、静かになった屋上で俺は

「なんや.あれ、けったいなやつ」
と呟いていた。

その声は誰にも届かぬまま青い空へと書き消されていった…



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