俺様婚約者~お見合いからの始まり~
悠斗の仕草に私は思わず吐息を漏らす。

彼はそっと唇を離すと私を潤んだ瞳で優しく見つめた。

私はこの一回のキスですでにトロトロに骨を抜かれた様な気分だ。

この先…、どうなっちゃうの…。

期待と不安の入り交じった気持ちで悠斗の目を見つめ返す。

…と、その時…。

部屋のインターベルが「ピピピ、ピピピ…」と鳴り響いて身体がビクリ、と動く。

「ああ、ルームサービスだよ。
食事、まだなんだ。付き合って。」

悠斗はふわりと笑ってから私の唇に軽く、チュッとキスをする。





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