俺様婚約者~お見合いからの始まり~
悠斗は私の両手首を掴んで真正面から私を見下ろした。

彼の大きな黒い瞳がキラリと輝き私を映している。

無表情のまま動かない。

な、何…?

私が身体を起こそうと動くと、手首を掴む力がグッと強まった。

「…ふざけるな」

ポツリと彼が呟いた。

はい?今、何て…?

突然悠斗が私の首筋にキスをしてきた。

「……!やっ…!やめ…」

うわ!うわ!何なの!!

驚く暇もなく彼の唇が私にキスの雨を降らせる。

「…やっ…、やめて…」

私の両腕を押さえて動けなくしながら、なお彼は私の身体に熱い唇を押し当ててくる。

私の力が抜けたのを待っていたかの様に、彼の手が私の腕を離すと私に触れてきた。








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