俺様婚約者~お見合いからの始まり~
「ゆ…うと…」

そのまま後ろから抱き締められる。

私はそっと私の前にある悠斗の腕に手を伸ばし、撫でるように指先を這わせた。

そっと腕を緩めると悠斗はクスリと笑った。

「逃げたり誘ったり…。…百合子はどうしたいの?」

どう?…どうって…。

私は…。

…そう、もっと…。

もっと深く悠斗を知りたい…。

彼を見上げてポツリと呟いた。

「私は…、悠斗が、知りたい…。」







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