俺様婚約者~お見合いからの始まり~
「なっ、何なのよ!簡単に言わないでよ、私の事なんて何も知らないくせに…!」

「ああ、君の事なんて知っちゃいないさ。…短気で怒りっぽい事以外はね」

「…!!じゃあ、結婚なんてしなきゃいいじゃない!!」

私は腕を大きく振り落とす様に悠斗の手を振り払った。

頭に血が上り怒りで呼吸が荒くなる。

肩ではあはあと息をしながら悠斗を真正面から挑む様に睨み付ける。

彼はそんな私を冷たい視線で見下ろしながらフンと鼻で息をする。

「…本当に子供じみてるな」

彼はポツリと呟いてから顔を私からフイと背けた。



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