俺様婚約者~お見合いからの始まり~
その時、頭の中に閃光が突き抜ける様な感覚になった。

私の身体の隅々を知りつくしているかの様に彼は次々と新しい波を起こしてくる。

激しい情熱に逆らう様に、うわ言の様に、彼は私を呼ぶ。

「…百合子…」

身体の感覚が次第に抜けていく。

激しく広がる熱だけに支配されていた。

身体が溶けてしまいそうな中、…微かに残った私の心の中の冷静な部分が正確に分析していた。

…悠斗は私に、愛してる、って言わないね……。







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