俺様婚約者~お見合いからの始まり~
――あの時は、本当に驚いた。

まさか、あそこまで丁寧に答えてくれるなんて思わなかった。

何故なのかはわからないけれど、恋愛経験豊富な彼の中で、私が一番だと思ってくれてる、そう思っていいのよね…?

私だけが本当の彼を知っている。

そんな優越感に心がホワリと温かくなる。

「悠斗…、これから、末永く…よろしくね。
私、あなたにふさわしい奥さんになれる様に努力するわ」

彼の髪を指に絡めながら私はフッと彼に呟いた。

「…え」

悠斗はキョトンとした顔で私を見上げた。

そしてパッと目を逸らした。

…え?…無視…?

何なのよ、その態度は…!

「ちょっと…、無視しないでよ」

向こうを向いたまま彼は言う。

「…ちが…。百合子が突然、そんな事を言うから…」

…え?よく見ると彼の耳が微かに赤い。

「ねぇ、…照れてるの?」

悠斗の肩をツンツンつつきながら聞いてみる。

「て、照れてないっ」

うわ…、可愛いっ…。

私は嬉しくなって悠斗の肩をまたつついた。

「やっ、やめろ」

また、彼の本当の姿が一つ、垣間見えた。


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