俺様婚約者~お見合いからの始まり~
お父さんが優しく微笑みながらサラリと答える。

「それは、お前と悠斗くんを結婚させる事だよ」

…は?

どういう事…?

「お前達を…、初めて会わせた日、…あれは、十何年も前の話だが、桜の花が満開の下で悠斗くんがお前にバイオリンを弾いてやって、それを目を輝かせて聴いている百合子を、澤乃井と二人で見ていた、あの時に…。

父さん達は約束したんだよ、お前達を一緒にしたいな、って。

…覚えて…いないかい?」

…記憶の糸を必死で手繰り寄せようとしてはみるが、…全く思い出せなかった。

…だけど、父の話からすると、悠斗の言う四年前よりももっと昔から、悠斗と私の運命の歯車は回っていた事になる。



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