俺様婚約者~お見合いからの始まり~
私達はしばらく無言でお互いの顔を見ていた。

すると…悠斗が突然二ッと笑った。

……!

「バカにしてるの?!
本当に、何なのよ、あんた!」

悠斗は顔に微笑を浮かべたまま静かに言った。

「百合子、君は今、一度きりって言ったね。
そうか、ようやく俺と結婚する気になったんだね」

…え…。あ…。

自分でも分からないうちに思わず口にしていた。

どうでもいいはずなのに、悠斗が自分に興味のない素振りを見せる度に無性にやりきれない気持ちになる。

「いや、さっきのドレスは本当に君に似合っていたから。…それに、選ぶ権利は君にあった筈だろ。最初にあのドレスを選んで着たのは君だから。」

…はっ…!

適当に選んだのがバレてる…?

「そ、そうだけど…」

さっきまでの勢いがとたんに萎んでいく。



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