俺様婚約者~お見合いからの始まり~
「澤乃井様、そろそろお召し変えを致しますか?」

あ…、さっき悠斗と二人で仲良くドレスを見ていたあの女性だわ…。

その人はうっとりと悠斗を見つめながら返事を待っている。

「そうだな、じゃあ百合子…」

振り返って私を見た悠斗がピタリと動きを止める。

私はその女性のあからさまな態度が気に入らなかった。

多分、とても嫌そうな顔をしている、と自分でも分かってる。

…でも止まらない。

やがて悠斗がその女性に「ちょっと待って」と言うと彼女は残念そうな表情をして私達から離れた。

「ゆーりこ。…また怒ったのか?」

自分でも…何故だかわからないのよ。

悠斗に他の女性が近付く度にムカッとくる。

「…また一つ百合子の事が分かった。…ヤキモチ妬きなんだな」

はあ?…そんな事、ないわよ。…今までなかったわ。

「でも仕方ないだろ。勝手に向こうから来るんだから」

…だから、別に、そんなんじゃ…。

…ないって言える?

そうかも…。私、嫉妬してるのかも。

でも、何で?



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