俺様婚約者~お見合いからの始まり~
「ほんと…百合子って…」

悠斗が私をずっと見つめたまま静かに口を開く。

「表情がくるくる変わって面白いな。
見ていて飽きないよ」

そう言ってふわりと微笑む。

…出た…!

悪魔の微笑み…!

昨日からずっと思ってたんだけど、この人の笑顔ってヤバいくらいに魅惑的で、すうっと引き込まれるのよね。

気持ちを鷲掴みにする様な、一度見たら忘れられないくらいの…。

「だ、だって、おいしいんだもん。
…これも…、すごく綺麗で…。
私の指にあるのが信じられないんだもの…。


でも、いいの…?
こんなに立派じゃなくても…」

「ばぁか。値段とか気にするなって言っただろ。

それに、そのくらいないと、鹿島常務に納得してもらえないし」

…え?お母さんのためなの?

私が今の一言で固まったのを見て悠斗はあわてて補足した。

「や、だから、そうじゃなくて、俺が百合子にそれくらいの事をしてあげたいっていうか…」


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