勘違いしないでよっ


神埼の長いまつげが、湿っていく。



かくかくしかじかあり、
神埼は走って帰ってしまった。


俺は、無性に腹がたった。

「桃香。お前帰れよ」


追いかける事が出来なかった自分に。


「え?どうしてぇ?
海斗ぉ?」

甘えた声は
耳障りにしかならなかった。


「俺、イジメとかする奴
大っ嫌い。消えろよ」

とびっきりの笑顔で、

そう言ってやった。



あんなに壊れそうな人間は
見たことがなかった。


桃香は小さい声で何か言いながら
泣いて帰っていった。



さて、どうしたらいいんだろう。




空気が悪くなった場は、すぐに解散。
俺はみんなに謝った。



そして、次の日。
来るかな?とは思っていたが
案の定、神埼は欠席。


< 119 / 135 >

この作品をシェア

pagetop