勘違いしないでよっ


早くボールが触りたくて仕方がない。

つい数時間前まで、
アニメを見ていた、なんて誰も思わないだろう。
別に隠してるわけじゃないけど。

「オタク」って評判だもん、あたし。


他の3年と、態度は変わらないつもりだけど
慕ってくれているのはわかる。
あたしは後輩の態度に関して
何も言わないし思わないから。


少なくとも、怖がられてはいないと思う。



名前が書かれたロッカーを開けて
着たばかりの制服から
運動着に着替えた。

そこでようやく、他の3年部員だやってきた。
長いソックスから
くるぶし丈の靴下に履き替えて
バッシュの紐をきつく結んでいた時。


「日和、早いねー。おはよう」


アクビをしながら部室に入ってくる
明美(アケミ)と稚咲(チサキ)。
部員は少ないけど、その分関係が濃くて
他の部活より仲の良い楽しい場所だ。


「遅いよ!もー始めるよ!」

あたしは眠そうな2人を
毎日の様に急かす。


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