愛してますから。
「遅いねーユイちゃん。
いつもならもう来てるはずなのに」
最近、俺らの仲間にユイが入った。
長い髪をポニーテールに結び憂い系の美人、かなり気ぃ強いし なんかズレてるし
トレードマークは竹刀。
あの徹も、ユイには気を許してるんだから、これまた凄い。
「道に迷ったのかな……」
「それはねぇだろ。もう入学式して半年だぜ?それに屋上までならいつも来てるから分かるだろ」
「もしくは…女の子に絡まれてたり?」
冗談交じりの茂の言葉は多分当たってるな。
「知ってる?ユイちゃんに纏わる噂。
たとえばさ、昔は鬼姫なんて呼ばれてたくらい喧嘩が強いとか、竹刀は魔剣に変化するとか…… あとは徹の彼女とか」
「ぜってぇない!ぜってぇない!」
「ちょ、なんで政宗が否定すんのさ〜」
まぁ、たしかにユイは徹が好きって言ってたけどよ。あんなの好きじゃねぇだろ!
お茶持ってきたり、守ったり、お茶持ってきたり…… あれだろ、騎士だろ。
竹刀あるし?
「なに、政宗好きなの?ユイのこと」
「ブッ!!!はぁ?!なんで俺がユイを!」
「だって最近生き生きとしてんじゃん。
妙に髪もツンツンしてるし」
「これは元からだーっ!」
ツンツン黒髪と眼帯は俺のトレードマークだ!だいたいなんで俺が、ぜってぇありえねぇ!