それはたった一瞬の、

時を止めて



「あたしね、これ以上成長できないの」


小さな唇から発せられる深刻な言葉が、ちぐはぐでうまく釣り合わない。

だけどどこかでわかってた。
そう結論付けないと納得できないことがたくさんある。


「私の体は時が止まってる。でもね、脳はどんどん情報を吸収して成長していくの」

戦慄が走る。

「それって…」

深く頷いた後に上げられた顔は、子供の顔にはおよそ似つかわしくない覚悟を秘めていた。


「そうだね。きっと脳と体のバランスが取れなくて、長くは生きられないと思う」


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