隣のカレ【短編】
「‥教えてくれるの?」
「うん」
それだけ言うと日向くんはあたしから顔をそらして歩き出した。
「白石が暇な時にでも教えてあげるよ」
「あ、ありがとう‥」
ど、どうしよう‥。
なんか‥‥期待、しちゃうかも。
国語科準備室に荷物を運び終わるり廊下に出るとタイミングよく冬夜が走ってきた。
「陽菜めっけたー!」
「冬夜‥」
せっかく日向くんと2人きりなんだから少し気を使って欲しかった。
まあ、冬夜はあたしが日向くんを好きだって知らないからしょうがないけど。
「かーえろ!」
冬夜はそう言いながらあたしの手をつかんだ。
彼女いるのにあたしと帰っていいのかな‥?