伝説

君尋君達の家を出ると

「なんなんだよ」

鮎沢真が掴みかかるから

「他人には関係ないだろ」

低い声で鮎沢真に私が告げた

「急ぎますので失礼します」

いつも通りに前を過ぎた

「闇うさぎ、良いのか？」

天岡卓が聞いて来たから

「問題ありませんわ？

組長さんこそ覚悟は？」

にこやかに返した

「謝って許されないと思ってる

覚悟なら依頼を頼んだ時から、ある」

力強く言うから

「そうですか、ならばサービスです」

私は組長に天岡充が薬を売った人々のリストと

天岡に薬を渡した組のリストを渡した

「闇う「覚悟を見せて貰います」

話しを遮ると

「闇うさぎ、ここは？」

君尋君達と出会った公園に連れてきた

「その子達との出会いの場所」

一足先に帰った八尋さんに君尋君達を連れて来て貰った

「闇うさぎが動くきっかけ」

目を見開いた組長さんが

「すまなかった」

君尋君達に土下座をした

「私の息子が君達の母親を」

頭を擦りつけ謝る組長に

「母さんはどうなったの？」

君尋君が組長に聞く

「病院にいる、入院して元に」

「母さんはさ、自分であの変になった

原因があいつにあっても

おじさんの息子だからって

…謝ってもらう必要無いから


俺達は二人で生きるしかない」

君尋君は泣きそうになりながら言う

「俺達はいらないから」

そう呟く君尋君に切なくなった

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