あなたは先生。あたしは生徒。
恐怖の実家②
【花】



「大和、絶対離さないでね!!」

「おぅ、お前も離れんなよ?」



初詣に来た神社はすごい人!!



道がわからないあたしは大和とはぐれたら終わりだ…



あたしはしっかりと大和の手を握って歩き出す。



「大和、何お願いするの?」

「教えない~。」

「ケチー!!」



あたしたちは無事にお参りをすませた。



「初日の出でも見に行くか!!」

「行く!!」

「俺、酒飲んだから歩きだけどいいか?結構遠いぞ?」

「全然いいよ!!大和と外歩くの嬉しいもん!!」

「じゃあ海に行きますか!!」



神社を出て海に向かって歩きだしたその時。



「や、まと…。」

「歩夢…」



誰?



そこには大和と同じくらいの、小柄でキレイな女の人が立っていた。



「大和…。元気そうだね。彼女さん?」

「あぁ。歩夢も元気そうだな…」

「じゃあね…」

「あぁ。」



元カノだ…



絶対元カノ。



「大和、今の人って…」

「お前と付き合う前に付き合ってた奴。」



聞きたかったけど聞きたくなかった言葉にチクリと胸が痛んだ。



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