あなたは先生。あたしは生徒。
さっきの女の先生と一緒に歩いて来た男の先生…。



「こちら2ーDの担任の中村先生。じゃぁ後は中村先生に。」



女の先生はそう言うとパタパタとどこかへ走って行った。



あなたは…。



「な、中村先生?」

「ん?」

「下の名前は…」

「大和。中村大和。担当は数学。今日からよろしくな。柏木花!!」



はぁぁぁぁぁぁぁ?



そんなのってあり!?



あたしが酔った勢いであんな事しちゃった人が担任!?



嘘でしょ!?



「あ、あの…」

「じゃぁ教室行くか!!」



あたしの言葉を無視して大和、中村先生は教室へ向かった。



あたしは何も言えないまま後を付いていく事しかできない…。



忘れてる?



「柏木、教科書が届くのは3日後だから、それまで誰かに見せてもらえよ?」



何ですか?



その何もなかったかのような態度は!?



やっぱり遊ばれたんだ!!


沈んでたあたしの心に、段々と怒りがこみ上げる。


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