あなたは先生。あたしは生徒。
【大和】



今は授業中。



俺は花に問題の解き方を教えてる。



他の奴らは隣、近所と話してるからこっちを見てない。



「ここは、これを…」



俺は教卓の陰に隠れている花の手をそっと握った。



「はっ!?」



花はびっくりしてこっちを見た。



見んなよ。



気付かれる。



「わかったのか?」

「いやいやいや!!!!わかりましぇんよ!!」



少し赤くなってる花は焦りながら下を向いて問題を解こうとしている。



かわいい…。



数分後…。



「わかった!!」

「なら黒板に書いて。」



そう言ってどちらともなく手を離した。



「そろそろ終わりなー。分かったか!?」

「合ってっかどうかわかんねぇ!!」



俺はわざと難しい問題を出したんだ。



花に触りたかったから。



まぁ、花にも触れて、コイツらの学力もアップするから一石二鳥?



でも、もうしません…。



ごめんなさい…。


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