泣き顔にサヨナラのキス


「しょうがないから、俺のマンションに連れて帰ったら、お酒飲ませろって煩いし。
大人しくなったと想ったら、そのままソファーで爆睡してるし。参ったよ。

それにしても、野上の寝顔って犬みたいだよな」


あははと原口係長は豪快に笑った。


「……ですよ」


孝太の言葉が語尾しか聞こえなかった。


「なんだよ?」


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