泣き顔にサヨナラのキス
 

 
……知りたい。


孝太が誰と何処で何をするのか。


でも、やっぱりそんなこと訊けなくて。


あたしは寂しい気持ちを隠して、平気なフリをする。


孝太は気付かない。


その後のキスも、なんだか軽くて。


何も残さずに唇から滑り落ちていった。






< 316 / 614 >

この作品をシェア

pagetop