泣き顔にサヨナラのキス
あたしは、どれだけ甘えていたのだろうと。
原口係長のその笑顔を見て想った。
「あの、ありがとうございます」
そして、ごめんなさい。
何度言っても、きっと足りない。
「おう。何かわかんないけど」
「大好きです」
「気持ち悪い事をいうなよ」
「でも、」
「お前が俺のことを好きなのは知ってるよ。
俺っていい先輩で上司だったもんな。だから、仕事も恋も頑張れよ」
な?と頭をポンポンと叩く。